コラム

no.013
学校の役員当番 ~「時給は発生しますか?」と問う親に絶句~

2015年04月15日 | 取締役 菅桂次郎

いよいよ新年度がスタートした。近所でも、大きなランドセルを背負っている可愛い姿を見かける度に、なんだか涙がでそうになる今日この頃。すっかり涙腺が弱ってしまい、妙に年齢を感じてしまう現在37歳の私。

新一年生と同様に、不思議なもので新入社員も歩いているとすぐに見分けられる。スーツや鞄、靴の新しさだけではなく、全身からあふれ出す雰囲気が、既に現状の社会に慣れ親しんでしまっている者とは異なるが故の事なのであろう。

そして自分にとっても「初心にかえる」という意識を持たせてくれる貴重な季節でもあるわけで、穏やかな気持ちで帰宅したところ、相対的に「沸点の低い」私の妻が、いつものようにプリプリと怒っているではないか・・・。一応、「どうした?」と聞いてみた。

なんでも、小学校の役員当番を決める会議が行われたようなのだが、その席上で、ある父兄が学校および前役員等の関係者に対して、『引き受けてもいいですが、時給は発生しますか?』と、それはそれは怖い表情で突っかかっていたとのこと。

それに対して怒りを感じた妻の話を聞くことになった訳だが、さすがに私も呆れてしまう非常識な出来事だった。

そしてふと「初心にかえって」振り返ってみる。同じようなことを、私も発言したり感じたりしていないかと。

あの発言をした父兄の背景にあるのは、要するに「損得勘定」である。『やったら損をする。だから、やるのであれば見返りをくれ!』である。

正直なところ、その気持ち、そうなる気持ちも理解できなくもない。とても忙しい方なのであれば尚更である。問題なのは、公衆の面前で「それ」を発言してしまうことなのだと思う。

ビジネスの場面でも同様で、損得勘定だけで動いていては、人はついてこないし、何も発展しないことが多いのだ。

特に新人の教育については、「ギブ&テイク」という概念は持ってはいけない。「ギブ・ギブ・ギブ&ギブ」である。目先の見返りを求めていては、育成など絶対にできないのだ。

「初心にかえる」ことができる特別な季節。この業界を志した際に立てた、「与え続ける存在になる」という決意を改めて思い出させてくれた出来事であった。